花職向上委員会 【 花職の地位や意識、技術向上を目指す 】

花職とは、フラワーデザイナー・フローリスト・フラワーアーティスト・フラワーデコレーター・フローラルアーティストなどの職種です。それらを扱う職人を花職人といます。
花職向上委員会では、花職人の地位や意識、技術などの向上を目指した、思想の団体です。
このホームページでは花職向上を目指す、情報ツールです。
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花職向上委員会:最終更新日
2012/05/14 11:04


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【 委員会記事 】


花職向上委員会



花職向上委員会 「会得」 習得・レッスン・マスター


 お花の仕事をするのには、専門の知識と技術が必要不可欠です。もっともそれらの専門知識や技術が無くても、フラワーショップを開店したり、フラワー教室を開講してしまう人たちが後を絶ちません。もちろん今「仕事をしている」または今すでの「教えている」と言う方へも、以下のメッセージをお読みください。そしてできる事からはじめませんか?
 無責任な一歩が実はこの業界に影響を与えていることだってあるのです。

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【 専門職(職人) 】
 花職人・フラワーデザイナー・フローリスト・フラワーアーティストなど和製英語を含め、全て専門職の色濃い分野です。そして私はこれらの方々の区別を知りません。
 花に携わる仕事をする、プロには、必ず会得していて欲しい「常識」があります。ここでは基礎とかいうレベルの問題でなく、常識として考えます。
 貴方のつくった「花束」や「アレンジメント」を多い少ないは無しとして、お金を払って購入するお客様が居れば、それは紛れも無いプロです。 経営者・従業員・アルバイト・パートの区別無く、1つの責任がうまれ、お客様への配慮が必要となってきます。
 どのように知識や技術が無い店員が制作した「お花」であっても、消費者はそれを全て受け止めてくれます。それはいい意味でもあり、悪い意味でもあります。 すなわち、身近な「お花屋さん」が消費者にとっての「花の専門職」であって、それらへの意識が、私たち業界全体のレベルとみなされることとなります。
 よく他業種と比べたりしてこの業界を考えますが、まずは美容師と比べてみましょう。 彼らは技術料だけで、収入の大半を占めます。また消費者からとって美容師の存在は、私たち花職人とは全く異なります。 それは消費者からとって、仕事への信頼度だと私は思います。
 また魚屋さんではどうでしょう?この職種にも専門的な知識と技術が必要な業種です。「目利き」「加工技術」「盛付飾り」非常に私たち「花職人」に酷似しているのではないでしょうか。 八百屋さんは、物販の波に大きく飲み込まれてしまっている昨今、私たちがとる行動はすでに解っているものと思います。
 専門職として今後生き残る為にも、1人でも多くの花職人にこれらの自覚が生まれなければならないと思っています。 いい職人には、それなりの知識と技術が存在しているのです。またその結果が、消費者の自意識にダイレクトに影響され、ここで述べている「花職向上」に繋がるというわけです。

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【 資格 】
 いくつかの資格が存在します。消費者から見てどのような資格でも、同じものだと言えます。それが小さな教室の先生が独自に「証書」として書かれたものでさえ、全く効力は同じでしょう。 多くの資格の中には、団体で発行する資格や方針に賛同できずに、独自でネットワークを展開し配布している証書と、商売上有益なものとしてある資格があります。 消費者は何を目安に専門職の資格として認識すれば良いのでしょうか?
 一般的に私たち業界でもその中で効力を発揮している資格があります。国家検定とNFD検定がその資格です。
 国家検定とは、技能士検定と言われるもので、一度資格を取ると一生涯消えることのない資格として存在します。資格内容は現在変更をしはじめたばかりで、新しい試験科目のこともあり、まだはっきりとは言えませんが、権威のある資格ともいえるでしょう。
 一方NFD(日本フラワーデザイナー協会)認定の資格検定は、団体の資格試験といえます。日本で一番大きく主流ともいえるこれらの団体ではありますが、一度資格を所得しても、一生涯年会費は払い続けなければ、その資格は無くなります。
 またこの団体は2007年現在では、社団法人を所得しており、公的な権威もあろうかと思います。しかしこのままずっと社団法人とは限りません。 資格試験も近年大きく舵取りを何度もとりなおしているもので、安定はしておりません。懸念要素もまだありますが、日本で一番大きな団体と言えるものです。
 しかしデザイナーやアーティストとして活動するにも、花屋さんとして仕事をするにも、これら資格の必要性は無いものです。 それ故に資格を所得しないプロも多く存在してきています。
 もちろん1級技能士や1級フラワーデザイナーと言っても、しっかりとした知識と技術がある目印にもなって居ないのが現状です。
 何の資格も持たないで、すばらしい知識と技術がある人材も居れば、花の仕事に誇りさえ持ててない、有資格で無知識な先生さえいるそんな世界です。
 教室という枠に入ると、ドル箱スターの資格検定は、経営陣にとっても有益な存在で、受講者にとっても目標となりやすいものです。資格については、正直な情報を与えてくれる人を見つけ、ご自身に合ったものがあれば所得すると良いでしょう。
 花職向上の中から、これら資格所得に対して、否定も肯定もありません。

...
【 お花の基礎 】
 さて資格の効力が、そのようなものであれば、どのような基礎を学べば良いのでしょうか?
 一番気になる点かもしれません。
 << 花職向上の十式 >>
 花職向上の十式をご覧ください。ここでは十式を目安に考えていきます。
〔零式〕花に携わる 基本的な植物の扱いができているか?
〔一式〕配置 軽やかでリズミカルなアレンジメントなどの構図ができるか?
フローリスト・フラワーデザイナーの現状 (2007年時点=基準値)
現状の相対的な知識レベル
〔二式〕ハーモニー(調和) 色彩を含め植物をハーモニー豊かに扱えるか?
〔三式〕歴史 必ず必要ではないが、先人が通った道標のあるテーマなど
〔四式〕構図 造形的な(一般的な理論形態と同じ、FD専門ではなく) 非対称や効すの流れがある配置が知識的・技術的に可能か?
〔五式〕空間と動き 空間を活かすことができるか? またそれらの活用と発展
〔六式〕テクニック 植物を扱う、また造形の基本的テクニック(現代の)が可能か?
〔七式〕植物の扱い 6通りある植物の扱いで、全てプロにとって重要な要素。6通りの扱いができるか?
花職向上委員会として最低限引き上げたい知識&技術レベル
本当の(真実の)基礎ラインはここにある!
〔八式〕印象とインスピレーション 植物で様々な表現ができるか?
〔九式〕効果とテーマ 様々なテーマに添った、表現や造形ができるか?
〔十式〕フローラルアート 「もの」づくりの楽しさを、提案する楽しさ、喜びを堪能す。

 現状日本における相対的なレベルとしては、やっと〔一式〕の配置ができる程度と認識しています。もちろん「上」もあれば「下」もあるのが現状です。例え「教える立場」としても同じでしょう。
 そればかりか、中身が無く〔八式〕以降を行ってしまっている、デザイナーや先生が後を絶たないのが現状でしょう。
 さて、どこまで必要だと思いますか? 花職向上委員会としてはせめて〔七式〕までは習得して、はじめて一流のプロとして名乗って欲しいと感じています。ここまでは、全て植物の扱いであって、特殊な理論や特殊な知識でも無いからです。
 多少抜けていてもかまいませんョ。ある程度理解し、ある程度表現できなければ、これからの時代の変革することはできませんから。
 良ければ全国の仲間のサポートで履修も可能かも知れませんし、フォローができる範囲もあるかもしれません。お力になれるのであれば。もちろん早々時間をかけたく無いと感じている方が多いのは、今の社会現象だと思っています。重要な部分だけの抽出でかまいません。一流のプロらしい「基礎」を習得ください。
 心から「願い」ます。

...
【 デザインと言われる為に 】
 よくお花を扱う事、また作る事を「デザインする」と安易に言われるケースをよく耳にします。
 「植物」は自然(もしくは神)が創りし芸術です。それら美しいものを扱って、美しくなるのは当たり前の話です。美術にも入らないのが現状でしょう。
 私たちは、安易に「デザイン」という言葉をすぐ発します。気を付けて使っていきたい言葉なのに、現状の意味合いをしっかり受け止め、気づいて欲しいと思います。ここでは、美術史に習って先の「花職向上の十式」と照らし合わせてみました。
様式・主義など芸術か美術か花職向上の十式訳・解説など
ルネッサンス期美術〔七式〕植物の扱い ルネッサンス期に全ての技術(例えば絵画における遠近法など)が揃った様式で完成されたフォルムなど
バロック
ロココ
アールヌーヴォ
美術 〔八式〕印象とインスピレーション
〔九式〕効果とテーマ
テーマ性や表現力は、基礎的な知識や技術があってから初めて発揮されるもの。当然このようなテーマは、ルネッサンス以降にしか産まれては来ない。
アバンギャルド以降芸術
デザイン
〔十式〕フローラルアート 自然な美しさを超えて、人間らしいまた感情や意思を持った芸術としての出発です。 現代アートの世界もこれら以降の考えが必要で、初めて「デザイン」という言葉が相応しいものとなります。最も「アバンギャルド以降」が芸術だと認識するものが多く存在しています。

 この表はあくまで一般的な考えを基に照らし合わせたものです。ここでも解るように私たちの水準が「ルネッサンス期」よりも前だという事に気づいて頂きたい。
 だから花職向上委員会としても〔七式〕を厳守したい基礎レベルにしているものです。
 それらの上に「デザイン」という領域が存在しています。言葉の意味、そして他業界との基礎レベルの水準を見て、私たちなりの生き方を考えて行きたいものです。

...
【 学ぶ心得 】
 どこまで学ぶべきか、最低限の水準が解っていただけたものとして認識します。最もこの記事をお読みになって少々気分の悪くなる方も居るかと思われますが、これが現実で真実です。花職向上を目指して基礎レベルを〔七式〕まではあげていきましょう。
 さて、そうすると学ぶ側の心得も必要となってきます。まず第一に「新しい引出し」を用意ください。 今までの知識が詰まった「引き出し」に新しいことや真実を入れるのは非常に困難です。ですから新鮮な気持ちで学ぶためにも「新しい引出し」がどうしても必要です。
 講師や伝道師(一般的に先生)は、全能の神ではありません。解らないこと、疑問に思っていることをどんどんぶつけて聞いて見ましょう。ここでちょっとだけ注意をしたいのが、自分のキャパ(許容量)を超えないように、ご自身でセーブしてください。よく自分から聞きながら、「解らない」っと自分の殻に閉じこもってしまうケースが多いようです。ご自身が質問された事の応えは、しっかりと受け止める義務があります。
 もし、講師が自分とは異なった意見を言うのであれば、納得するまで話をすれば良いでしょう。 講師は受講生以上の知識や配慮・技術があって当然です。しかし現状全てにおいてでは無い事もありますので、話の流れですがね。
 感覚や感性で聞き、感覚や感性で「もの」をつくらないでください。また講師が「感性」という言葉を使うようであれば、そこで学ぶものが無いと思っていただいて構わないかも知れません。
 「感性」とは便利な言葉で、意味が解らず以下の2通りの使い道があります。
  1. 人を褒める場合。
    (物事を適当にそして自分自身で理解出来ずに作品を褒める場合に多用するようです)
  2. 説明できない場合。
    (教鞭をとっている際に、どこが良くてどこが悪いか、またそれらの作品に対して考えられない、また考えることの出来ない場合によく使用する言葉
 そして1度教わった事は、その場で出来なくても、また完成しなくても、意味そして技術は確実に習得するように努力しましょう。
 以上が学ぶ心得と思われます。

...
【 花文化到来の歴史 】
 これらの意味合いがよく理解できない人の為にも、少しばかり日本における花文化到来の歴史などを記述しておきます。前に書いた文章をリメイクしておきました。

 日本に花の文化が確立されたのは、江戸中期の頃と聞きます。しかしその前より密教の花として、固有の文化を秘めていました。それが別れ、池坊そして様々な流儀に発展したものと聞きます。
 フラワーアレンジメントと称し、日本に渡来したものが現在よく知られている「花の世界」です。当初アメリカからその文化はやってきました。大きな普及は終戦後となり、著名な先生方が渡米し「学び」そして花文化を日本に持ってきてくれました。一部ではありますが、背景には「上流社会の文化」として一部の趣向に偏ったものがあり、今でもその中心組織へのありかたが問題視されている部分もあるようです。
 その後原型が、ヨーロッパにある事が解り多くの先生方が渡欧しました。フランス・イギリス・オランダ・そしてドイツに。1980 年代が急激に盛んになり、1990 年代になると、多くの若者まで渡欧し、花の構成学に酔いしれたようです。
 フラワーアレンジメントは当初「欧米」のものと考えていたのが「欧州」の花文化に触れた多くの日本人は、これらを「ヨーロピアン」と呼び、欧米のものを「アメリカン」や「ウエスタン」と呼ぶようになってきました。
 「ヨーロピアン」と一概に言われる中、1980 年代後半には中心が「ドイツ」の構成理論で埋め尽くされていきました。これは日本人に最も近い文化を持ち、そして理論形態が解り易い部分にあったようです。1960 年代の頃より、ドイツの学者達は、日本の「いけばな」にも大きな関心を寄せており、多くを学び独自のスタイルに組み込んでいったものも背景の一つと言えるでしょう。
 現在の日本における「フラワーアレンジメント」とは何を指したら良いか、困った見解になってきております。わずか50 年弱の日本の歩んだ道のりが邪魔しているとしか考えられません。
 欧米の文化は「産業大国」であるがゆえ、納得のいくものです。確かに専門知識のトレーニングも必要とせず、文化・芸術的な発展を無視さえすれば、花の世界もただの産業となるのは言うまでもありません。花店が花の販売のプロだけであれば、量販店のみで事足りる「産業」でしょう。少なくとも日本においては、それは無いようです。

 いけばなの習い事をするのが、日本古来よりの慣わし。多くは「花嫁修業」の一つだったようです。「いけばな」の習い事は、花を活けるだけでなく、礼儀作法も踏まえ教育の一部として成立しておりました。
 「いけばな」の習い事の習慣が日本人には多くあり、それが現在にいたる「花文化向上」に一役買ったのは言うまでもありません。しかし良い影響ばかりでは無いようです。「習い事」は「プロ」や一流の「職人」を養成する機関でないことです。
 「習い事」と「専門の知識習得」とは大きな違いがあります。1つないしは2つのスクールに通い、そして与えられた花を活け、わずかな情報を入手し終わる。その情報は1つのパターンを制作するうえで重要な「情報」かもしれないが、多くのパターンや他業界との共通点さえも無くなってしまっている事が多くあります。
 習う事がステータスになり、それが目的であれば「習い事」の教室で楽しく過ごせば良いと判断できます。ただ「花職」として本来の知識を入手・勉強し、さらにデザイナーと言われる人間に成長するのであれば、前者のような「習い事」では済まされないでしょう。
 この花職向上委員会は誰でも「Yes」「No」と選べます。そして「Yes」と応えた人たちの助けまたは共有の場になってくれればと真剣に考えています。

 いけばなの培った土壌に感謝をしつつ、新しい「花の世界」または「花職向上」に一役かってくれる人達と人生を共に歩んでいけたら、このうえない幸せを感じるでしょう。
 これからの歴史は私達がつくるのです。後世に残し自分自身の仕事に誇り持つためにも。




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